S先生、陰ながら応援
02/11
先日Anatomiの授業中に、看護学科の学生たちが一学期の最後に行われたテストの返却について、先生と生徒達の間でちょっとしたトラブルがおきました。
(ちなみに、放射線科の生徒はこのテストには関係していません。)
大抵の場合、テストの返却は受付にて各自で受け取るよう指示されることが多いのですが、今回、テストの結果に長らく待たされ、不安をかかえた数名の生徒たちがまだ返却の許可が出ていないうちに受付に行き、勝手にテストの回収を行ってしまいました。それを聞きつけた他の生徒たちも授業の合間に、続々と各自のテストを受け取りに受付へと足を運んでいました。
そして授業が始まってしばらくし、突然、一学期前半のコース「老人看護」の担当者であり、その時に行われたテスト問題の内容について波紋を起こし、完全に生徒達を敵に回してしまったS先生が、テストについて重要な連絡があるとのことで肩身狭そうにいそいそと教室に入ってきました。
というわけでAnatomiの授業は一時中断。担当の先生に代わって壇上に立ち、既に額から冷や汗出ているS先生から出た言葉は...
「ええと~...さっき受付の方にも連絡したのですが、どうやらここにいる皆さんのほとんどは既に各自でテストの回収してしまったようですね...いや~、実はあのテストは二部形式に分かれているため、全体点を通しての合否判断ではなく、各部ごとに採点され、それぞれに合否がつくことになります。というわけで、もう一度各部ごとに合否判断を行うために、残念ながらテストを再び回収し直さなければなりません。はい、それでは、後ろから順にテストを回してくだ...」
と言いかけた瞬間、ここは黙っちゃいないスウェーデン人女子学生たちがすかさずに抗議の嵐、嵐そして嵐...
「ちょっと待って!合格点は36点(51点中)で私はギリギリの37点。各部ごとなんかに採点されたら、合格が不合格になるじゃない!!」
「あなた達担当者の責任でしょ!(S先生は、担当じゃないけど...)これは、生徒の権利を無視していると思う。」
「あなたは良いから、担当者のL先生を出して!」
と次から次へと苦情が出ていました。
そしてそれまでおだやかな姿勢で生徒たちの苦情を聞き入れていたS先生...
「ええと...担当のL先生はコース終了後にお辞めになられました。でも、今からL先生に電話をし、この件について詳しく聞いてから、改めて皆さんに報告したいと思います。しかし、テストは回収しないといけないので、皆さん各自テストを前に提出して下さい」
と申し訳なさそうに答えていました。
それまで文句を言っていた生徒達も、少しずつテストの担当ではないS先生が実はかなり可哀想な役目に回されていることに気がついたのか、同情の声もちらほらと上がる中、結局は再びテストの再回収が行われました。
回収後、再び授業が始まったのですが、しばらくしてまたS先生の登場。生徒たちにとっては良い報告だったのか、緊張して強ばっていた顔も大分ほぐれていたようでしたが、今度は授業を何度も中断されかなりご不満だったのか、Anatomiの先生がS先生に向かって「Vad vill du?(何がしたいの?)」と言いながら、大分イライラしているようでした。。。
結局、テストの合否は全体点として判断されることになり、合格者はそのまま合格という結論に達しました。最終的に合否判断は同じなのに、かなりの遠回りだったように思います。
S先生は、日本人よりも日本人かと思う程礼儀も正しく常に笑顔で親切なのに、何故かいつもこういう場面に駆り出されるのは運がないのか、それともS先生の人柄をかってなのでしょうか。
もしかしたら今後S先生から教わることはもうないかもしれませんが、陰ながら応援したい!と心から思える先生でもあります。
(ちなみに、放射線科の生徒はこのテストには関係していません。)
大抵の場合、テストの返却は受付にて各自で受け取るよう指示されることが多いのですが、今回、テストの結果に長らく待たされ、不安をかかえた数名の生徒たちがまだ返却の許可が出ていないうちに受付に行き、勝手にテストの回収を行ってしまいました。それを聞きつけた他の生徒たちも授業の合間に、続々と各自のテストを受け取りに受付へと足を運んでいました。
そして授業が始まってしばらくし、突然、一学期前半のコース「老人看護」の担当者であり、その時に行われたテスト問題の内容について波紋を起こし、完全に生徒達を敵に回してしまったS先生が、テストについて重要な連絡があるとのことで肩身狭そうにいそいそと教室に入ってきました。
というわけでAnatomiの授業は一時中断。担当の先生に代わって壇上に立ち、既に額から冷や汗出ているS先生から出た言葉は...
「ええと~...さっき受付の方にも連絡したのですが、どうやらここにいる皆さんのほとんどは既に各自でテストの回収してしまったようですね...いや~、実はあのテストは二部形式に分かれているため、全体点を通しての合否判断ではなく、各部ごとに採点され、それぞれに合否がつくことになります。というわけで、もう一度各部ごとに合否判断を行うために、残念ながらテストを再び回収し直さなければなりません。はい、それでは、後ろから順にテストを回してくだ...」
と言いかけた瞬間、ここは黙っちゃいないスウェーデン人女子学生たちがすかさずに抗議の嵐、嵐そして嵐...
「ちょっと待って!合格点は36点(51点中)で私はギリギリの37点。各部ごとなんかに採点されたら、合格が不合格になるじゃない!!」
「あなた達担当者の責任でしょ!(S先生は、担当じゃないけど...)これは、生徒の権利を無視していると思う。」
「あなたは良いから、担当者のL先生を出して!」
と次から次へと苦情が出ていました。
そしてそれまでおだやかな姿勢で生徒たちの苦情を聞き入れていたS先生...
「ええと...担当のL先生はコース終了後にお辞めになられました。でも、今からL先生に電話をし、この件について詳しく聞いてから、改めて皆さんに報告したいと思います。しかし、テストは回収しないといけないので、皆さん各自テストを前に提出して下さい」
と申し訳なさそうに答えていました。
それまで文句を言っていた生徒達も、少しずつテストの担当ではないS先生が実はかなり可哀想な役目に回されていることに気がついたのか、同情の声もちらほらと上がる中、結局は再びテストの再回収が行われました。
回収後、再び授業が始まったのですが、しばらくしてまたS先生の登場。生徒たちにとっては良い報告だったのか、緊張して強ばっていた顔も大分ほぐれていたようでしたが、今度は授業を何度も中断されかなりご不満だったのか、Anatomiの先生がS先生に向かって「Vad vill du?(何がしたいの?)」と言いながら、大分イライラしているようでした。。。
結局、テストの合否は全体点として判断されることになり、合格者はそのまま合格という結論に達しました。最終的に合否判断は同じなのに、かなりの遠回りだったように思います。
S先生は、日本人よりも日本人かと思う程礼儀も正しく常に笑顔で親切なのに、何故かいつもこういう場面に駆り出されるのは運がないのか、それともS先生の人柄をかってなのでしょうか。
もしかしたら今後S先生から教わることはもうないかもしれませんが、陰ながら応援したい!と心から思える先生でもあります。
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Re: S先生、陰ながら応援
S先生、ス人には珍しいキャラと思うのは私だけでしょうか?
そして、そのS先生を応援したいと思うKaoriさんの気持ちは良く理解出来ます。
そして、そのS先生を応援したいと思うKaoriさんの気持ちは良く理解出来ます。
Re: S先生、陰ながら応援
S先生、実は男性なんですよ。いつも申し訳なさそうな雰囲気をかもし出しています。
留学生の授業も受け持ってるみたいで、留学生たちにはウケがいいようなんですが。。
今日もS先生を見かけ、何だか応援したくなりました。不思議です。(笑)
留学生の授業も受け持ってるみたいで、留学生たちにはウケがいいようなんですが。。
今日もS先生を見かけ、何だか応援したくなりました。不思議です。(笑)
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